注: この記事は2022年6月26日に筆者が運営する別のサイトで公開したものを本ブログへ移転したものです。
私はプレステもスイッチも所有していて、ソニーも任天堂も好きではあるのですが、ここ最近のPS陣営の動きに流石にそれはだめなんじゃないかと思う出来事がありますので、少し思いを綴っていきたいと思います。
PSブランドの安売り

もうPS陣営はゲームプラットフォームを捨てようとしているのかと勘違いしてしまうほど、とにかく自分たちの内臓を切り売りしています。
なんのことかといえば、PSスタジオが手掛けるファーストパーティ製のタイトルたちのことです。
ファーストパーティー製のタイトルとは、任天堂スイッチで言えば任天堂から販売されているソフトのこと。
近年ゲームソフトのマルチプラットフォーム化が進む中で、これらのハード独占ソフトは家庭用ゲーム機というものをPCと差別化する上で非常に大きな意味を持ちます。
特にPSの購入層はそれなりに大人も多いはずです。彼らは多額のお金を積んでPCを購入することだって問題なくできるわけです。
ではなぜPS4や、これまでのPSブランドがvitaを除き一定の成功を収めてきたかといえば、やはり魅力的な独占タイトルがあったからではないでしょうか。
例えば任天堂製のソフトがもしパソコンやスマホで全て遊べてしまうのならば、Switch本体を購入したいと思う人は激減すると思います。おそらく今の10分の1の売上にも満たないでしょう。
しかしPS陣営は、せっかく築き上げてきたPS4の魅力的な独占タイトルの資産を次々にPCに移植を開始しています。しかもかなりのペースで。
すでにアンチャーテッドやホライゾンゼロドーン、デイズゴーンやスパイダーマンなど多数のPS4屈指の名作タイトルがPCに移植されています。
このままではPS4やPS5はwindowsが動かない劣化版PCの運命をたどることになります。
本来ゲームハードを売るビジネスはサードパーティからのロイヤリティや自社製ソフト、月額課金などから儲けを得ることで成り立つはずですが、このままではまずPS5本体を買うこと自体を大勢がためらうのではないでしょうか。
特にすでにそれなりのデスクトップPCを持っている筆者のような人間からしたら、少し高くついてもグラボを追加したほうが後々のゲームを遊べる期間を考えればずっと経済的な選択のように思えてきます。
PCならパーツが古くなりすぎない限りはずっと使うことができますし。
最初にも言いましたが、自社製タイトルを別のプラットフォームにばらまくのは自分の臓器を売るようなものです。
短期的な利益は見込めても長期的には自社のブランドを潰すことになると思います。
同じソフトが低価格で、しかも完全版として今持っているPCで少し待っていれば遊べてしまう。
そんな状況で多くのゲーマーをPSブランドに引き入れるのは不可能だと思います。
現在のSIEのトップであるジム・ライアン氏が就任して最近の業績は上がっているようですが、これは当然です。
いままで自社で培ってきたソフトを安くPCユーザーにばらまいたり、一部のスタジオを解体させて人件費を節約した結果です。
それはもちろん目先の利益を考えれば誰でも思いつくような作戦ですが、当たり前ですがこんなことは長くは続きません。
またスタジオの解体とは反対に買収したりする動きも活発ですが、これも個人的には注意を要すると思います。
すでに出来上がった他社ブランドを買収するのも一つの手ではありますが、それをする資金力があるならば、すでに自社が持っている、これまで素晴らしいソフトを提供してくれたスタジオへの支援に回すのが妥当なのではないでしょうか。
今のまやかしの業績だけ残して彼は姿を消すつもりなのかなんなのか知りませんが、最近のSIEの動きは非常に危険で持続性の無いものだと個人的に思います。
PCだけじゃない、PS5での完全版商法

(2022/7/28追記)
PS5、需要と供給が釣り合っていなくて未だに状況は悲惨な様子ですよね。世界的に見ると2022年度はXBOXの販売台数がPS5を上回ったんだとか。
今後の動きが気になります。
ところでPS5ではPS4時代のソフトのリマスター版が多数発売されています。4Kや高フレームレートに対応させているとのことですが、ここに問題があったりします。
それは、リマスターするときの完全版商法です。
一時期完全版商法はバンナムやスクエニがよく批判されていましたが、まさかPS5世代でも見せられることになるとは…。
具体的な例を挙げるとデスストランディングとFF7リメイクがあります。
それぞれPS4出身のソフトにも関わらず、ディレクターズカット版とインターグレード版という形でPS5でのみ完全版を発売しています。
他にもリマスターと称して僅かな追加要素を加えている作品は数多く存在します。
しかしPS4ユーザーのことを考えれば完全版商法はやはりあまり良くないことだと思います。
PS4でも十分な描画性能があるにもかかわらず同等のアップデートがされないのはソニーと裏で何か契約があるのかもしれませんが、完全版商法という形でPS5の販売促進をするのではなく、正々堂々と新規のソフトで勝負していってほしいところです。
PS5での完全版商法でPS4の価値を下げて販売促進するようなことはしないで欲しいです。
そもそもPS4時代のソフトのリマスター版ばかり発売するのもどうかと思いますが…。
おわりに

今やSONYとはいえSIEは実質外国のグループですが、日本発祥のゲームブランドが衰退していく未来はなんとなく悲しいです。
できればPS5が最後のプレイステーションになる、というのは見たくないですが今後の動きをゆっくり見守っていきたいと思っています。
お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m
コメント