【クリアレビュー】斬新なシステムだが中身は本格アクション!ベヨネッタオリジンズ: セレッサと迷子の悪魔レビュー

ゲームレビュー
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今回はベヨネッタオリジンズ: セレッサと迷子の悪魔をレビューしていきます!

このゲーム、単なるベヨネッタの派生作品と甘くみてはいけません。

最初は2人同時操作や謎解き要素など今までのベヨネッタシリーズとのギャップに抵抗を持たれる方も多いとは思いますが、完成度はかなりのものです。

製品版をプレイするまでは2人同時操作による謎解きがメインで、戦闘はおまけなのかなーと思っていたんですけど、蓋を開けてみればどちらかというと戦闘メインのアクションゲームでした。

比率で言うと、戦闘:謎解き=6:4くらいの割合でしたね。

体験版だけをプレイするとせいぜいクリアまで10時間程度かと思っていたんですけど、実際はその倍くらい時間がかかるほど豊富なボリュームでした。

しかもクリア後にもまだ未踏の地があったりサブコンテンツが開放されたりするので、並のフルプライスのゲームよりも作り込まれている印象です。

購入を迷っていましたら、是非このレビューを参考にしてみてください。

体験版時点でのレビューも公開していますので、よければこちらも合わせてご覧ください。

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ゲーム概要

発売日2023/3/17
対応ハードNintendo Switch
ジャンル謎解きアクション
推定クリア時間20時間
発売/開発任天堂/プラチナゲームズ
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良かった点

斬新なゲームシステム

体験版のレビューでも紹介しましたが、本作の操作システムはかなり特殊なものになっています。

その特徴は、同時に操作するキャラが2人もいることです。

左スティックでセレッサ、右スティックでチェシャをそれぞれ操作することになりますが、これが慣れてくると意外に楽しくなってくるんですよ。

戦闘パートではセレッサで敵の足止め、チェシャで攻撃を行うことができますが、連携がうまく繋がると気分がいいです。

今までにない操作感覚で新鮮でしたし、2人いることを利用して解いていく謎解きパートも楽しかったです。

セレッサは魔導術で植物の成長を促したりできますし、チェシャは高めの段差が登れたりオブジェクトを破壊できたりするので力を合わせて道中の仕掛けを解いていくのですが、この謎解き部分に関してはそれほど難しいものはありませんでした。

筆者はこういった謎解きの類は苦手なのですが、それでも少し考えれば分かるようになっているくらいだったので、ゲーム進行に詰まることがないように作られているようです。

また、筆者は受けるダメージや魔力の減少などのオプションをすべて「ふつう」の設定でクリアまで遊びましたが、戦闘は一部かなり手こずる部分がありました。

それでも難易度に関わる設定はいつでも変えられるので、ゲームが苦手な人にもかなり配慮されて作られている印象でしたね。

このような斬新なシステムの新しい遊びを提供していく姿勢は、枯れた技術の水平思考の任天堂らしいと思いました。

しかも新しい遊びでありながら、最初から高い完成度で世に出すあたりも流石任天堂とプラチナゲームズですね。

緻密で立体的に作り込まれたステージ

本作のステージは結構立体的に作り込まれています。

迷路のように分かれ道も多く存在していますし、マップデザインは手が込んでいますね。

ただそう聞くと道中迷ってしまいそうで心配になる方もいるかもしれませんが、行く先を案内してくれる設定もあるので、クリアまでは割と迷うことなく進んでいくことができます。

また、探索していると思わぬところに宝箱や重要なアイテムが隠されていたりするので、積極的に探索したくなる楽しみもありますよ

色んなところに宝箱やアイテムが隠されています。

また、グラフィックも魅力的に仕上がっていて、絵本のように幻想的な雰囲気を視覚的にも楽しめます

舞台のアヴァロンの森は、エリアごとに全く違う景色を見せてくれるので、バリエーション豊かな景色を楽しむことができました。

因みに本作はオープンワールド式のマップを採用していて、各エリアをロードを挟むこと無く行き来することができますよ。

絵本のような幻想的なグラフィックが魅力的です。

ド派手なアクションパート

流石プラチナゲームズが手掛けているだけあって、アクション面の迫力はすごい完成度でした!

特にチェシャの攻撃のエフェクトはド派手で、敵に攻撃している手応えをしっかり感じることができます。

チェシャの攻撃はゲームを進めると属性を変化させることができますが、それぞれに魔力を消費して繰り出せる大技が用意してあるので、このあたりの完成度はアクションゲームに定評があるプラチナゲームズらしいと思いましたね。

攻撃は基本ZRとRボタンしか使いませんが、長押しの必要があるコマンドでも設定で1度押すだけで発動するように変更できたりするので、比較的簡単にダイナミックなバトルをすることができますよ。

派手さでいえば他に紹介しておきたいのはボス戦です。

エリアの最奥ではそれぞれ強力なボスが待ち構えていますが、ボスの使う技も非常に豪快で、画像の敵が繰り出す火炎ブレスはまさにモンハンのミラボレアスのような迫力でしたね。

ボス戦はそこそこ難易度も高く、手に汗握る戦闘が楽しめました。

ゲーム初心者にも優しい豊富な設定項目

体験版のレビューでも紹介しましたが、本作はゲームに慣れていない人のためにかなり手厚いサポートがあります。

受けるダメージを調整できたり、チェシャの攻撃の魔力の消費を調節できたりと、簡単に難易度を下げることができるようになっています。

冒険の途中でいつでもこれらの設定は変えることができるので、慣れてきた頃に徐々に難しくしてみると、よりキャラクターとの一体感や駆け引きが生まれて楽しくなると思います。

筆者も途中まではウィッチパルスを自動にしたり、チェシャの魔力が減らない設定でプレイしていましたが、慣れてきた頃に設定を変えたところ、より一体感や没入感が増して楽しくなりました。

だんだん深まる2人の絆

はじめのうちはチェシャの横暴な正確に手を焼くセレッサですが、物語を進めていくとチェシャのちょっとツンデレっぽい対応がだんだん愛おしくなってきます

お互い助け合いながら成長していくことになるので、この2人を協力させながら操作する斬新な操作システムも、2人の絆を描く上では良い味出していると思いました。

今後のベヨネッタシリーズにどう繋がるのかは分かりませんが、アヴァロンの森で培ったセレッサとチェシャの絆は本物ですね。

幻想的だけどちょっと不気味な雰囲気がクセになる

CEROはBなのでグロい描写とかはないんですけど、敵の造形とか、アヴァロンの森の鬱蒼とした雰囲気とか、どこか不気味な要素が多いんですよね

幻想的なグラフィックと相まって、かなり独特な雰囲気を醸し出している作品と言えます。

個人的にこういう雰囲気の作品は大好きなので、グラフィックに関しては品質も高くかなりお気に入りですね。

クライマックスで盛り上がる予想外のストーリー

ネタバレになるので具体的に言えることはありませんが、本作のストーリーは先の読めない展開で結構楽しめました。

特に終盤の怒涛の勢いのストーリーの進行は非常に楽しめましたね。

また、クライマックスはそこらのアクションゲームを凌駕するほど激しい展開も待ち受けていましたので、クライマックスに力を入れる演出はベヨネッタらしいと思いました。

最後の最後が一番楽しかったので、もしプレイを始めたら投げ出さずに最後までプレイすることをおすすめします。

最後はかなり難しくて何度もリトライしてしまいました笑

ほとんどの登場キャラに詳しい説明がある

本作は登場キャラクター1人1人も丁寧に設定されていて、森で出会うヒトダマも個体ごとに外見や性格など特徴が異なっています。

なかでも良いと思ったのは、キャラクター毎に身長や性格などの情報やしっかりした説明文がオプションから確認できること。

なかなかユーモア溢れるセンスの文章で紹介されているので、これによりキャラクター達への印象がより濃く残るようになっています。

また、登場人物や敵の説明だけでなく、以前アヴァロンの森に迷い込んだ人たちの手記なども見れるようになっていて、森についての情報や意味深な伏線を確認することができるので、世界観にしっかり浸れるように尽くされています。

ジャンヌ外伝

本編終了後にプレイ可能となるコンテンツに「ジャンヌ外伝」という物語があります。

本編とは違いジャンヌというセレッサの友人を操作することになり、少しアクションや外見にも変更が加えられているので、新鮮な気持ちでプレイすることができると思います。

内容自体は本編に比べるとコンパクトなものになっていますが、戦闘面に関しては新たな敵とのかなり歯ごたえのあるバトルを楽しむことができたので、+αの内容としては十分楽しむことができました

本編で語られなかった裏話を体験できます。
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惜しい点

印のある場所からしか降りられない

全てではないですが、本作はなぜか印のある所からしか段差を降りられない仕様になっている箇所があります。

大きく不便に感じるほどではありませんが、2023年のゲームにしてはちょっと古臭い仕様に感じました。

道中のオブジェクトの破壊が面倒

本作は道中のいたるところに壺や氷の柱など破壊可能なオブジェクトがあります。

中には色々な場面で役立つアイテムが入っているので、特に最初のうちはできる限り取得しながら進みたいのですが、厄介なことにチェシャの攻撃でしか破壊できないのです。

普段は移動に便利なハグモード(チェシャをぬいぐるみにして抱きかかえるモード)で行動することが多いので、破壊可能なオブジェクトを見つけるたびにチェシャを呼び出して破壊するのがかなり面倒に感じました。

破壊可能なオブジェクトの配置を少なくするか、ハグモードでも破壊できるようになっていれば良かったかなと思いましたね。

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まとめ

ゲームオーバーになると、場面によってテキストが変化するのも手が込んでいます。

本作はベヨネッタオリジンズというベヨネッタの派生作品になりますが、ちゃんとフルプライスのゲームなだけありしっかり作り込まれている良作でした。

懸念を抱かれやすい2人同時操作による謎解きや戦闘も予想外に熱中して楽しむことができましたし、思ったほど謎解きの難易度が高くなかったのも個人的には嬉しいポイントでした。

本作はベヨネッタシリーズを知らない人にも配慮された作品となっているので、これを機にシリーズに手を出してみるのもアリだと思います。

本作→1→2→3と進むと時系列順に遊べるのでおすすめです。

気になった方には序盤を遊ぶことができる無料体験版が配信されているので、まずはそちらで遊んでみることをおすすめします。
体験版から進行状況を引き継ぐこともできますよ。

総合評価: 85点/100点

このブログでは他にも僕がプレイしたゲームのレビューやゲームコラムを中心に掲載しているので、興味がありましたら他の記事もご覧いただけるとお役に立てるかもしれません。

お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

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