今はゲームプラットフォームを運営する会社はどこもゲームソフトをサブスクリプション形式で遊べるサービスを展開しています。
遊び方の選択肢が増えて消費者として嬉しいのは間違いないですが、個人的には今のところサブスク形式でソフトを遊びたいとはあまり思っていません。
その理由を項目ごとに分けて紹介してみます。
ゲームは1つのタイトルに長時間費やすことが多い
映画は1本あたり2時間前後、アニメやドラマも1クール観てもせいぜい20時間くらいです。
これらの映像作品は同じものを何度も観ることはそう多くないので、作品を全部購入・レンタルすることにメリットが薄いと思います。
また音楽のサブスクでは同じ楽曲を何度も聴くことは多いと思いますが、こちらは新たな曲を次々と見つけて消費していけることのメリットが大きく、いちいち購入したり広告の多いYouTubeなどで試聴するよりも、サブスク形式の方がコンテンツ数が非常に多くて1曲あたり数分で楽しめる楽曲分野では多くの人にとってメリットが大きいと思います。
ところがゲームの場合は1つの作品を消費するのに数十時間はかかることが当たり前で、オンラインゲームやエンドコンテンツの豊富なゲームだと人によっては1000時間や2000時間以上も1つのタイトルで遊んでいる場合もあります。
購入してしまえば半永久的に遊べることを考えると、毎月サブスクとしてゲームソフトにお金を払うのはデメリットになってしまうことも多いのではないかと思います。
ただし10時間以内で完結するような小規模タイトルをたくさん遊ぶ場合や、エンディングまで遊べば満足でやりこみ要素にほとんど興味が無い方にはサブスク形式のメリットが大きいので、場合によっては十分恩恵もあるとは思います。
試すだけなら体験版があれば十分
ゲームのスクリーンショットや動画・紹介説明文だけでは面白さが分からないことも多いです。
そこでゲームソフトのサブスクのメリットの1つとして色々なゲームを料金を気にせず試しに遊んでみることができるという点がありますが、これはそもそも体験版があれば十分解決できる要素だと思います。
体験版なら一部を遊ぶだけなのでインストールするデータも少ないですし、今ではセーブデータを製品版に引き継げるのも一般的になってきたので、わざわざ試すためだけにサブスクに契約するのは負担が大きいように感じます。
ただそうは言っても現状まだまだ体験版が親切に準備されているソフトは少数派で、多くの低価格のインディーゲームはもちろん、大手企業のゲームでも会社によってはあまり体験版を用意していないことが多いので、サブスクを活用する余地が十分あるのは事実です。
ゲームはソフト以外にもお金がかかる
動画や音楽のサブスクではPCやスマホ、タブレットなどの誰でも持っている汎用的なデバイスとwifi環境さえあれば、最低限楽しむだけならサブスクの支払い以外にお金はかかりません。
もちろん映像美や音響にこだわるならいくらでもお金はかかりますが、最新のコンテンツを楽しむのに必須ではありません。
しかしゲームはゲーミングPC・家庭用ゲーム機などのハードを購入することが大きな負担になり、場合により追加のコントローラー・拡張ストレージなど周辺機器も必要になってきます。
そのうえでソフトのサブスクリプションサービスが活用できるわけですが、やや敷居が高いような気がします。
ただし最初に新作ゲームを買うより初期費用は抑えられるので、そこはメリットだと思います。
DLCなどがサブスクに含まれない場合も多い
ゲームのサブスクの問題点として、多くのソフトでDLCが別売りになっている点があります。
新作のソフトがサブスクから除外されているのは売上の観点から仕方ないと思いますが、比較的古いソフトでもDLCが含まれていないソフトは多いです。
たとえDLCが大した値段ではなかったとしても、サブスク料金に加え二重でお金を払わないとソフトの全てを楽しめないのは心理的に抵抗感があります。
今の大型タイトルのソフトはDLCが発売されることも当たり前になっているので、スキンなどオマケ要素はなくても良いと思いますが、メインコンテンツに関わるDLCはなるべく含まれていてほしいところです。
余談: クラウドストリーミングなら話は別
今まではゲームソフトを手元のゲーム機本体にインストールして遊ぶ場合についてのみ語ってきましたが、近年成長しつつあるクラウドストリーミング形式で遊べるサブスクリプションなら話は変わってきます。
上記で紹介した理由って要するに1つ1つソフトを買う場合に比べて支払いが多くなりやすいということが欠点だったのですが、スマホやゲーム用ではないPCでも遊べるとなればとても魅力的なサービスだと思います。
ゲームプラットフォームを運営するうえで一番要になるのはハードを普及させることだと思うのですが、多くの消費者にとって娯楽のためだけに何万円もする機械を購入するのって抵抗感が強かったと思うんですよ。
大量に最新ソフトを楽しむ熱心なファンからすれば相対的にハードの値段は些細な額ですが、遊ぶとしても数本程度しか買う予定がないライト層からすれば大きな出費です。
当然ハードが売れなければソフトも売れるわけがないので、ゲームハードビジネスはハードの普及に失敗するとかなりの痛手を負うハイリスクハイリターンな商売だと思います。
なのでゲームという趣味は今まで消費者にとっては初期費用が壁になり、生産者にとってはゲームハードの世代毎の売上の不安定さがリスクだったのではないかと思います。
しかしクラウドストリーミングのサブスクリプションが主流になればゲームハードや高価なグラフィックボードにまとまったお金を割く必要がなくなりますし、消費者の参入障壁が減る分売り手も今までより安定した継続収益を確保しやすいように思います。
もちろん売り手側にはサービス立ち上げ時に多大な設備投資が必要なのでコストがかかりますが、今ゲームプラットフォームを運営している会社はどこもかなり儲かっていると思うので問題無さそうです。
既にプレイステーションではゲームハード以外にもPCでクラウドストリーミング形式で遊べるようになっていますが、対応しているタイトルはかなり限られていてそれだけをメインに楽しむのはまだ厳しいと感じる状況です。
任天堂は去年末にSwitchONLINE追加パック加入者向けにオンラインプレイテストを実施していたようですが、もしかしたら今年から本格的にクラウドストリーミングを主体としたサービスに移行していくのかもしれないとかすかに予想していたりします。
一部のSwitch用ソフトは既にクラウドストリーミング専用のものがありますし。
オンラインプレイテストの内容は全く知らないですし、公式も公開しておらずリーク情報しか流れていないようなので、ただの次のオンラインゲームの動作確認だったかもしれませんが。
2025年の今、Switch有機ELモデルを発売してから3年以上経過しているので何かしらハード面で大きな動きがあるとは思いますが、いずれにせよゲームファンとして楽しみなのは間違いですね。
まとめ
- 映像や音楽のサブスクと違い、ゲームは1タイトルに費やす時間が長い
- ゲームを試遊したいだけなら体験版の方が合理的
- ソフトのサブスク以外にハード面でお金がかかる
- DLCがサブスクに含まれない場合も多いのが残念
上記のような理由から、PSプラスのエクストラ以上のプランには今まで契約したことがありません。
PSプラスエッセンシャルでのフリープレイなどは楽しませてもらっていますが、それも消化しきれないほどたくさんのソフトが溜まっているので今以上にサブスクで遊ぶ必要はないかなと思っています。
SwitchONLINE・追加パックに関しては旧世代機ソフトがメインコンテンツなので毛色は違いますが、こちらも64やゲームボーイアドバンスは遊んだことがなく思い出も無いので今のところあまり遊んでみたいとは思っていません。
僕がゲームを初めて遊んだのはDSとWiiだったので、これらがサブスク入りしたら遊びたくなるかもしれませんが、今のところは必要なさそうです。
今後ゲームでもクラウドストリーミングなどが主流になってきたら状況は大きく変わりますが、ハードを自分で買っている内はソフトのサブスクに契約しなくても個人的には十分満足しています。
もちろん人によりメリット・デメリットがありサブスクの方がありがたいことも多いと思いますので、この記事で紹介したことはあくまで個人的にそう考えているというだけなので参考程度にしてもらえたら幸いです。
お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m
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