本作は何年か前にYouTubeなどで実況動画がよく上がっていて気になっていたゲームではあるのですが、先月のSwitchオンライン一斉トライアルで遊んでみたらかなり楽しくてはまってしまい、まんまとすぐに製品版も購入してしまいました。
コンパクトな内容ですがちゃんと駆け引きや適度に考えることがあって理不尽な要素も見当たらないので、ゲームバランスがよくできている印象です。
ゲーム概要
発売日 | 2019年8月1日 |
ジャンル | 非対称型対戦アクション |
開発 | 株式会社フリースタイル |
良い点
隠れる・逃げる・助けるのスリルが楽しい
本作は人間3人オバケ1匹の計4人で遊ぶ非対称型の対戦アクションゲームで、3分の制限時間で人間側が1人でも逃げきれば人間側の勝利です。
各ステージには隠れられるオブジェクトが沢山用意されており、建物や木の裏でオバケの視界に入らないようにしたり、草むらや箱の中など完全に身を隠すことができる場所も一部あります。
移動中はランタンの灯火が遠くからでも見えやすいので慎重に動く必要がありますが、しゃがんで静止することで灯火を消すことができます。
基本的には隠れる、見つかったら逃げる、というシンプルですがハラハラする勝負が楽しめます。
オバケの方が身体能力や性能が高いので見つかったら逃げ切るのは難しいですが、なるべくステージの端や仲間から遠くへ逃げることで時間を稼ぐことも可能です。
オバケに捕まってしまうとステージ中央の牢屋へ入れられますが、仲間は救出することが可能です。
ゲームテンポは速めでステージもそこまで広くないので、おそらく制限時間ずっと逃げ切るだけで勝利するのは難しく、最低でも1回は仲間を救出しないと人間側の勝利は難しい設計になっています。
仲間が捕まったら隠れつつ様子をみながら牢屋に近づき、牢屋にある鍵のスイッチを押して開放することが人間側の醍醐味と言える遊びで、一連のステルスアクションの緊張感と遂行できた時の嬉しさが楽しくて何度も遊びたくなるゲームシステムです。
ランタンの効果で得意な行動も変わる
人間側の切り札としてランタンによる一時的なオバケの足止めが可能です。
1回限り使用可能ですが牢屋から救出されたあとはもう一度使うことができます。
ランタンによりそれぞれ発動の早さ・範囲・スタンの継続時間などのパラメーターが異なり、特殊な追加効果があるランタンも存在します。
スタンが長いランタンは当てにくいけどその分当てられればオバケを完全に振り切ることもできるし、範囲の広いランタンは当てやすいので仲間を救出する時のあと一歩の時間稼ぎに優秀です。
他にもなんでもこなせるバランス型や特殊な効果のあるユニークなどの種類があるので、ランタンを変えれば以前とは少し違った遊び・立ち回りを楽しむことができます。
逃げる時の時間稼ぎだけでなく、特に牢屋周辺での救出に向かう時にランタンを当てられるかが救出成功の分かれ目になりやすいです。
いざという時に温存したいランタン攻撃ですが使った後必ずしも不利かというとそうではなく、使用後はランタンの灯火が弱くなるのでオバケからかなり見つかりにくくなります。
寒色寄りの薄暗いステージが多いのでバランス型やユニークといった赤系統の灯火のランタンは若干他より目立ってしまいがちですが、使用後は移動中もバレにくくなります。
オバケで手際よく捕まえるために、ほどよく考えながら遊べる
オバケ側は1人で勝利しなければいけないので、闇雲に動いていても運良く勝利できることはなかなかありません。
人間3人の位置を把握し続けることはできないので、2人目3人目を捕まえる時は牢屋の周辺にも気を配りながら行動するのが大切です。
特定の条件でちびオバケという助っ人が牢屋を開けられなくしたり人間の位置を知らせてくれたりするので、バトルの状況に応じてどこまで探索しに行くかなどを考えながら動くことで勝負を有利に進められます。
ステージは薄暗くて遠くまでは見渡せない場合も多いので、カメラワークを意識したり自分の位置を悟られないように動いてみるなど、少し工夫してみると人間を発見しやすくなります。
3分の制限時間で全員を捕まえるのは大変ですが、その分人間側と違って隠れて待機したり牢屋で助けを待つ時間が無いので、操作している時間が長いという意味では沢山遊べてお得な役かもしれません。
オバケのスキルにより立ち回りも色々
オバケはそれぞれに個性があり、捕獲方法・ジャンプ力といった基本的な動作から壁抜けの速さ・固有スキルなども異なります。
特定のステージで強さを発揮するスキルもあり、1匹に拘らず色々使って慣れておくと有利に戦えます。
捕獲方法がかなり独特だったり人間の足跡を見ることができたりなどオバケ毎に大分操作感や戦略も変わるので、新鮮な気持ちで長く遊べるようになっています。
ステージにより隠れやすさやギミックが様々
ステージがDLC抜きでも6種類くらいあり、それぞれで広さや障害物・視界の良し悪し・ギミックなどが異なります。
深い霧に覆われていたり大ジャンプで移動できる足場があったりなど、ステージごとの特徴を活かせるかどうかがかなり重要です。
また同じステージでも期間によって牢屋の鍵の数など違いもあるので、ある程度全く同じ条件にはなりにくくなっています。
イベントでは賑やかな8人対戦!
基本は人間3人vsオバケ1匹の4人対戦ですが、週末や時間帯によってはそれぞれ2倍の人間6人vsオバケ2匹の計8人対戦も実施されています。
意思疎通や戦略を練るのは難しくなりますが、初心者も上級者も入り乱れてカオスな戦いを楽しめます。
この時に限ってはオバケも協力が大事になってくるので、適宜十字キーでメッセージを送るとスムーズに勝てるかもしれません。
人間側で5人の仲間を牢屋から救出できた時の達成感はなかなか代え難いものがあります。
やり込み要素でちょっとだけ有利になれる
本作には売店の店主お手製のスタンプカードが用意されており、これが本作のやりこみ要素になっています。
マス目毎に特定の目標が設定されていて、特定のマスをクリアした時や1列全部揃った時に報酬をもらえます。
お店では買えない人間のキャラやランタン・オバケなどが貰えたり、移動速度が僅かに上昇したりなど根本的なパラメーターにも影響するのでやり込むほど対戦する時にちょっと有利になります。
ただしRPGみたいにすぐ分かるほどの大幅な変化は無いので、初心者も熟練者もすぐに混ざってみんなで遊べるゲーム性はちゃんと維持されています。
1試合3分なので、少しの時間でも遊べる
本作は1試合3分という短さで、ちょっと気軽にプレイするのにぴったりです。
まあちょっとのつもりが後もう1回って結局数時間もプレイしてたことも多いですが。
例えば何かに一時集中して気分転換したい時や、他のゲームを進めている最中に少し飽きたら休憩がてら本作で遊んだりなど、覚えることが少ないのでスマホゲームのような時間を埋める感覚でも遊べる内容です。
少し残念な点
ややマッチングが長い時間帯もある(特にオバケ側)
本作に限らず人数が非対称型のオンラインゲーム全てに言えると思うのですが、人間側とオバケ側それぞれを遊びたい人は同じくらいいると思うので、どうしても必要な人数が少ないオバケ側がマッチングで余りがちな印象でした。
特に8人対戦の場合は人間が6人埋まらないことも珍しくなかったので、発売日から少し年月が経っていることも影響しマッチングの待機時間は伸びがちです(集まりきらない時はCPUが代わりに入ります)。
平日は夕方~日付の変わる前くらいまでなら比較的早くマッチしますが、流石に深夜の2時とかになると集まりきらないことも多かった印象です。
週末や休日なら普通に早く集まります。
ただし筆者はオンラインゲーム自体僅かな有名どころしか遊んだことがないので、あくまでそれらと比べたらやや待ち時間が長いという程度で、ゲーム全体で見れば十分速い部類なのかもしれません。
終わりに
発売からやや年月が経っていますが、今遊んでも週末や休日は普通に賑わっていてたくさん楽しむことができました。
Switch2向けに新作「オバケイドロ2」も控えていますので、今作も遊んでおくと違いなどに気づけて面白いかもしれませんね。
まだ本体はしばらく手に入らなさそうですが…
隠れる・逃げる・助けるというケイドロのハラハラドキドキする感覚がゲームで大人も手軽に楽しめる、新鮮で良い体験ができました。
おそらく同じような形式でもう少し複雑・刺激の強い内容を求める方にはデッドバイデイライトのようなソフトの方が向いているかもしれませんが、敷居の低さ・手軽という点でもオバケイドロ!は優秀なゲームだと思いました。
個人的総合評価: ★★★★☆
プレイ時間: 約16時間
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