今回はPSPlusのフリープレイで配布されたことをきっかけに遊んでみたHOT WHEELS UNLEASHED 2-Turbochargedのレビューをしていきます。
2ということですが1を未プレイでも何も問題無い内容で、気軽に爽快感のあるレースを楽しめる良質なゲームです。
トロフィーコンプリートするまで遊んだので、そのあたりの感想も含めてレビューしていきます。
ゲーム概要
発売日 | 2023年10月19日 |
対応ハード | PS5・4/Switch/XBOX SERIES・ONE/PC |
ジャンル | レース |
推定クリア時間 | 約8時間(ストーリーモード) |
開発 | Milestone |
良い点
アクションが豊富で車を自在に操作できる
カーブでドリフトをしてニトロを蓄積し、溜めたニトロでブーストできるという基本的な部分は他のレースゲームにも見かけるシステムですが、本作ではさらに隣接している車をサイドアタックで弾き飛ばしたり2段ジャンプができたりと操作の自由度が高いのが特徴です。
最大12人でレースができるので他のライバルをサイドアタックで妨害し、コース外に落とすなどの嫌がらせプレイもできます。
また2段ジャンプを使えばコースを無視して大幅なショートカットも可能なので、使い方によってはかなり有利になります。
しかしサイドアタックも2段ジャンプもニトロを消費し、無駄に使用していると遅れをとることになるので使い所は吟味する必要があります。
他にも空中では車の傾きもかなり自由に操作できるので、ジャンプした後になるべく安定した着地になるよう調整したりすることも求められます。
車体の傾きを調整しニトロによるブーストを組み合わせれば、一時的にジェット機のように上昇しながら飛行できるのでコースによってはショートカットに使えたりもします。
操作できることが多い一方でアイテムなどの要素は無く覚えることは少ないので、気軽に始めることができるのも良い点です。
繊細なハンドリングが求められる
車のスピードが非常に速い割に、コースの幅が狭めで急なカーブも多いので繊細なコントールが求められます。
中にはコース沿いに壁がない場合もあるので上手く調整していないとあっという間にコース外に落下してしまいます。
通常のレースゲームのようにドリフトの上手さが大事になってきますが、車によって性能が全然違いオフロードへの耐性も違うので、車の特徴を把握するのも大事になってきます。
またカーブ以外にもジャンプ台があるところも割と危険です。
高スピードで長距離を大ジャンプすることも多いので、僅かな方向のズレでも着地する時にはコースから外れていることが多々ありました。
一応空中でも車の方向を変えてブーストして移動したり、サイドアタックを使って若干横にズレたりできるので、着地まで諦めないことも重要です。
ゲームの性質上オンラインでは同じコースを走ることがあまり無いので、コースを覚えるというより初見での対応力が大事なゲームです。
一方でコースアウトした時はR1長押しでいつでも瞬時にリスタートできるので、落下が多いことによるストレスはほぼ感じませんでした。
最初はしょっちゅう壁に衝突したりあらぬ方向にコースアウトしたりと難しく感じましたが、その分上達してくると上手く疾走できた時とても爽快で楽しかったです。
あと地味に凄いのがレール以外の背景もちゃんと走行することが可能で、コースによっては背景のフィールドもコースの一部として利用されています。
特に意味は無いですがレールから落ちてもリスポーンしなければそのまま落下した場所で走り続けることもできます。
コースを自分で作ることができる
おそらくこのゲームの醍醐味とも言える部分が、自分で自由にコースを作ることができる点です。
5つの土台となるフィールドが用意されており、そのフィールドの中にレールを敷いて自分だけのオリジナルコースを作ることができます。
また背景のフィールド上もほぼどこでも走ることができるので、コースの一部として利用することができます。
ストーリーモードで用意されているコースもおそらく再現可能で、コースに使えるパーツやギミックはかなり豊富に用意されているので自由度が高いです。
僕はあんまりクリエイト系のゲームに興味が無いのでまともなコースは制作してませんが、オンライン対戦では世界中の誰かが作成したコースで対戦できるので、実質無限に新しいコースで遊ぶことができます。
ちなみに有料のDLCを購入するとさらに4つのフィールドでもコース作成ができるようになりますが、オンラインマルチプレイではDLCを持っていなくてもこれらのフィールドのバトルに参加することはできます。
車のカスタマイズはシンプル
RPGのようにたくさんの強化項目があるレースゲームもありますが、本作はかなり最小限な印象です。
カスタマイズ要素としては2段階のグレードアップと十数個の性能チェンジしかありません。
性能チェンジはある能力を上げる代わりに他の能力が下がるというもので、強化というより特徴を少し変えるような印象です。
カスタマイズに必要な資金やアイテムも遊んでいれば簡単に集まるものばかりなので心置きなくカスタマイズできます。
ただでさえ130以上の大量の車が用意されており、1車毎に長々と強化項目があるといろんな車に手が出しづらくなるので、このくらいシンプルで簡単なのはありがたいと思いました。
車の種類が多い
車の種類は思ったよりもたくさん用意されていました。
公式サイトによるとその数130以上だそうです。
DLCを含めると更にたくさん存在します。
現実の車をミニカー風にアレンジしたものも多く、質感もよくできています。
あまり車に詳しくないのですが中にはフィクションの作品をモチーフにした車もあり、分かった範囲だと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンやスヌーピーの車がありました。
ミニカーを題材にしているので結構奇抜なデザインの車も多く、見栄え的にも個性があって面白いです。
もちろん一つ一つ性能も違うので、お気に入りの車を探すのも楽しいです。
一応車ごとにレア度が設定されていますが、ゲーム内で購入するときはどの車でもそこまで高価ではないので少し遊んでゲーム内通貨を貯めれば気兼ねなく購入できます。
種類が多いだけでなく、画像のように同じ車種でもレア度が異なるものが用意されている場合もあり、全て揃えるのは結構大変です。
ストーリーモードもそこそこボリュームがある
一応シングルプレイ用にストーリーモードが用意されています。
マップ上のマスごとにミッションをこなしていくことで進めていきます。
難易度的にはチュートリアルに近い感じですが、このモードではあらかじめゲーム側で5つのフィールドにそれぞれ10通りずつ用意された計50のコースを体験することができます。
50のコースは最初から収録されているだけあってバリエーション豊富で完成度が高いので、プレイヤーが作ったコース抜きでも十分に楽しむことができると思います。
物語は若者の男女二人と博士・ロボットの4人の登場人物が各地で暴れるモンスターを退治するというシナリオで、要所ではアメコミ風のモーションコミックを見ることができます。
この4人のやりとりが地味にツボで、いつも最後には4人の大笑いで締めくくられますが、昔見たファニチャードームの宣伝でマネキン家族が笑っているCMを思い出しました笑
エンディングまでのストーリーはかなり易しい難易度でしたが、クリア後に高難易度のタイムアタックが解禁されます。
こちらは非常に難しくコース中のギミックやショートカットの知識をフル活用しないとクリアできない難易度になっています。
PSのトロフィーなどには影響しないようですが、チャレンジ要素として面白かったです。
最終ステージの「終点」はおそらく100回以上完走してようやくクリアすることができました…。
クリア後の難しいミッションのおかげで今まで適当に遊んでいたギミックの知識や車の性能などを知るきっかけになったので、上達したい人はぜひ挑戦してみてください。
車の外観のカスタマイズが非常に豊富
入手した車は自分好みの外観にアレンジすることが可能なのですが、これがかなり充実した作りになっています。
車のボディ・タイヤ・リム・内装・装飾品などを色だけでなく金属やエナメル・プラスチックなど質感までかなり細かく設定できます。
またステッカーを貼ったりもできます。
アレンジの仕方によってはまるで別の車のようにもなり、自分だけのお気に入りの外観でレースをすることができます。
オンラインプレイでは色んなプレイヤーが作ったコースで遊べる
オンラインマルチプレイでも何度か遊んでみましたが、ストーリーモードやシングルプレイとは違い世界中の誰かが作成したコースでレースやバトルをすることになります。
なので既存のコースに慣れているかどうかで有利不利にはならず、純粋に腕前と初見での対応力が重要になります。
ゲームに最初から収録されているコースに比べると奇抜で難易度の高いコースも多いのでコースアウトやトラブルも多発しますが、パーティゲームのようなカオスなレースを楽しむこともできます。
画質やパフォーマンスが良い
僕の経験上アンリアルエンジンで作られているゲームって画質やロード時間などのパフォーマンス面が悪い印象があったので、プレイする前はそのあたり全く期待していませんでした。
しかし実際遊んでみると全然そんなことはなく、グラフィックの品質も綺麗で解像度やフレームレートも高く、思っていたより良いゲーム体験ができました。
PS4で遊んでいたのですがロード時間もグラフィックのクオリティやフィールドの広さを考えると速く、快適に遊ぶことができました。
惜しい点
背景やBGMにやや飽きてくる
ゲームに収録されている5つのフィールドは全部素晴らしいクオリティの完成度ですし、レールの上だけでなくフィールド全てがレーシングコースになるので1つのフィールドでも色んな遊びや景色の違いを楽しむことができます。
…ですが、そうは言ってもやはり同じフィールドである以上背景の景色は似たり寄ったりなものになってしまうので、コースを自由に作れたとしてもなんとなく雰囲気に飽きてくるのが早かった気がします。
もう一つ飽きてくるのが早かった要因にBGMの乏しさもあります。
ちゃんと確認してませんが全てのフィールドで同じようなBGMしか流れないので、音楽面では割とすぐに飽きてしまいました。
有料のDLCを購入するとフィールドが現状あと4つ増えるのでこのあたりの評価は変わってくるかもしれませんが、本編のみの印象としては少しマイナスな印象です。
税込み6千円弱のソフトなので昨今の大作ソフトに比べれば少し安めですが、それでもフルプライスのソフトなので、個人的にはせめてBGMだけでももっと豊富に用意されていて欲しかったところです。
システム面で少し改善の余地がある
具体的には、
- レース終了時に「最初から」を選ぶと賞金や経験値などの報酬を一切貰えない点
- CPUの難易度にかかわらず賞金や経験値などの報酬が変わらない点
の2点です。
同じコースを周回して資金や経験値稼ぎをしたい場合に、1の仕様のせいで毎回一旦終了してからコースを選び直さなくてはいけません。
短いとはいえ1回1回ロード時間を挟むことになりますし選択する手間も増えるので、普通に報酬も受け取れるようにしておいてほしかったです。
2については欠点というわけでもないですが、報酬が同じだとどうしても簡単な難易度でプレイしてしまうので多少何か差を設けても良かったんじゃないかと思いました。
トロフィーコンプリートした感想
コースが作成できる点はユニークですが、基本的には覚えることが少なめで癖のない良質なレースゲームでしたので、トロコンまで気軽に楽しく遊ぶことができました。
本編のみのトロフィーコンプリートにかかった時間は26時間ほど。
トロフィーに関係無い高難易度のタイムアタックなどを攻略していた時間も長いので、普通に進めれば20時間前後、トロコンだけを目的にしてプレイしていればもっと短時間でトロコンできる内容かと思います。
技術を要するようなトロフィーは無いですが、厄介なのは
- SUPER TREASURE HUNT 車両を全て集める
- オンラインで10レースプレイする
の2つですかね。
1はショップに稀に売られている最もレア度の高い車両を全て集めればOKなのですが、とにかく全然ショップに並ばないです。
ショップに並んでいる車両はランダムで、時間が経つかお金を払うと入れ替わる仕組みですが、全15台のSUPER TREASURE HUNT 車両の内、最後の数台を集めるのにかなり時間がかかりました。
効果があったか分かりませんが、ただお金を払って商品を入れ替えるだけでなく、ある程度色んな車を購入してから入れ替えるとSUPER TREASURE HUNT 車両が若干出やすかったような気がしました。
ただこのゲームは同じ車でも複数台購入可能で、一度買った車でもショップには普通に並ぶので意味があったのかは謎ですが。。
気がついたらトロコンした時にはほぼ全て車両を所持している状態になってしまっていました笑
2についてはオンライン要素が絡むので、このゲームに限ったことではないですがプレイヤー人口が多いうちに遊んでおかないと取得しづらい点に注意ですね。
少なくともPSPlusのフリープレイで配布された今月ではすぐに達成できました。
終わりに
子供の頃DSで遊んだアスファルト4やマリオカートDS以来レースゲームをまともに遊んだことがなく、何かしら近年のゲームで遊んでみたいと思っていたのでフリープレイで配布されたのは都合が良かったです。
今時のレースゲームが子供の頃に比べて随分進化しているのがよく分かりました。
プレイヤー同士でコースを作成したり遊んだりできるのは色んな可能性を秘めており、子供の創造力を育てるのにもなかなか良いゲームなんじゃないかと思いました。
お気に入り度: 75点/100点
プレイ時間: 約27時間
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